「学ぶ」と「勉強する」の意味
「勉強しなさい」
誰もが言われたことのある言葉ですね。
やる気が無くなる魔法の言葉でもあります。
「勉強」と辞書で引くと、「学問や学芸を学ぶこと」とあります。
でも続けて読んでいくと、由来のところに興味深いことが書いてありました。
「無理なことを続けてする」「イヤイヤだけど、すること」
大阪商人の「勉強しますわ」のように、値引きするのは嫌やけど、無理させてもらいますという、イヤイヤすることが由来なんですよ。
ということは、「勉強しなさい」は、「嫌なことを、無理をしてしなさい」と言ってえうんですね。
だから、私はクラスでは学びなさいと言います。
「学ぶ」の由来は、「真似る」です。
上手い人や正しい考え方の真似をすることが、学ぶです。
つまり、モノマネ、パクるんです。
クラスでは作文のとき、書くのが苦手な子にこう言います。
「教科書の作文の言葉だけ変えて、文章はそのままモノマネしてみぃ」
図工では、「先生が描いた絵、作った作品をパクっていいよ」と、、、
こんなことを言うと、「もっと子どもの独特な感性を引き出さないと」「個性を大切にしないといけないから、オリジナリティを出して」と批判が起きそうですね。
そりゃあ、作文の得意な子はいいよ。図工好きな子はいいよ。嫌いな子や苦手な子はどうすんのさ?
いませんでしたか?何もできなくて固まってる子。
全ての学びの原点は、モノマネであり、パクリです。
メッシのドリブルを真似るサッカー少年。イチローの振り子打法を真似る野球少年。
憧れのピアニストと同じ曲を弾きたくて、真似する女の子。
そして、憧れの人の生き方やポリシーに共感して、その人間を真似ようとする人間。
他の国の技術を真似て、探求し、ようやく独自性を見出す日本の技術力。
クラスの子にとって、私は真似たいと思える人間かなぁ。